小説
毒舌上機嫌。



「キモいんだよ。」

あいつが言った瞬間から、私はあいつのことを

『毒舌野郎』

と 呼ぶことにした。



毒舌上機嫌 第1章


「やっぱイケメンだよね!?」

心友かつクラスメイトの白槍莢子(しらそう さやこ)は言った。

「・・・・あ゛・・?」

私、古宿さとみ(ふるやど さとみ)はドスの入った声で答えた。

「誰・・・がイケメンだってええ?」

莢子は、気がついたようにさとみをじっと見た。

「えッ!?いや?うん、だれも或湖のことだなんて言ってないよ!?」

・・・・・やっぱり。

或湖誠也(あるこ せいや)はクラスメイトの男子。

私は
そいつのことが大嫌い。

それは、中学校にも慣れてきた6月の時期。


―ドンッ

私は、廊下を走っていた或湖にぶつかってしまった。

―「いたた・・・と」

『ごめんね』、言おうとしたその瞬間に

―「ってーな!何すんだよ!」

・・・・・・は?
廊下走ってたのそっちじゃん?
・・・何・・逆切れしてんの?
・・・・・・・ざけんな。

―「は?何ソレ意味わかんないし。」

勢いで言い返してしまった私。

―「お前誰だよ?キモいし。」

そう言って、私にぶつかったところを払いながら、或湖はまた駆けていった。

―何あいつ!?たしか同じクラスの奴じゃん。最悪!

その時私は、或湖のことが大嫌いになった。

そして

『毒舌野朗』

というあいつにはぴったりの素晴らしい名前を思いついた。




―それからというものの、私は10月になった今でも、あいつのことを『毒舌野朗』と呼んでいる。



第1章

END


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