シャンタル・セビール



シャンタル・セビール(Chantal Sebire 1955年1月28日生)
 [フランス・安楽死合法化を訴えた女性]


 フランス中部の都市ディジョンで学校教師をしていたシャンタル・セビールは、1999年に鼻腔から額にかけて進行性の悪性腫瘍を発症した。非常に稀な鼻腔神経芽細胞腫という病気で、有効な治療法がなく、日に日に顔面が変形し、眼球が横に押され飛び出すようになっていった。

 2006年頃には顔面の強い疼痛を緩和してきた鎮痛剤が効かなくなり、モルヒネもアレルギーがあるため使用できなかった。絶えず激痛と出血に見舞われ、終いには顔中に腫瘍が転移し、聴覚・視覚・味覚をほぼ失ってしまった。また、横たわることができないため、睡眠時は特殊な補助器具に座った状態で寝ていた。

 3人の子供やボランティアの支えにより、日常生活を何とか送ってきたが、2007年2月以来、彼女は尊厳死権協会とともに積極的にメディアに出演し、「私の顔を怖がって子どもたちが逃げていくのが悲しい」「植物人間状態になってまで生きたくない」「尊厳を守りながらこの世を去りたい」と死ぬ権利(安楽死の合法化)を訴えた。また、サルコジ大統領に安楽死を認めるよう法改正を求める手紙を送り直訴した。

 子供たちに「お母さんの望むことを叶えたいが、自分の母親なのに死んでほしいわけがない」と説得されていたが、彼女の意思は変わらず、その後、彼女はディジョン大審裁判所に医師の処方による薬剤での積極的尊厳死の許可を申請した。しかし3月17日、裁判所は「同情に値するが、自殺を手助けすることは、法律にも医療倫理にも反する」として彼女の請求を棄却した。

 それから二日後の3月19日、自宅の寝室で大量の薬物を服用して自殺。解剖の結果、彼女が飲んだ薬剤はバルビツール系鎮静麻酔薬で、フランス国内では非売だがスイスでは手に入るペントバルビタールと判明した。

 彼女の自殺により「法に例外規定を設けるべきだ」という声が高まり、フランスで論争を巻き起こすこととなった。

 2007年3月19日死去(享年52)


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